
陰陽五行説(いんようごぎょうせつ)とは、古代中国で成立した自然哲学の基本的な概念を指します。
陰陽五行説は、中国の春秋戦国時代(紀元前770年)頃発生したとされる「陰陽説」と「五行説」の二つの思想が混ざって出来上がったものです。
陰陽思想だけでは説明出来ない事象を、五行思想を組み合わせることでより複雑な事象の説明が出来るようになりました。
陰陽説とは
自然界に存在するあらゆる物質は「陰」と「陽」の二つの要素から成り立っているという考え方です。
易占いもこの考え方が元になっています。
五行説とは
陰陽説に循環と対立の論理を加えたもので、自然界に存在する物質の全ては「木」「火」「土」「金」「水」という5つの要素に突き詰めることが出来るという考え方です。
要素が5つであるという考え方は、東西南北に中央を加えたものであるという考え方と、水星・金星・火星・木星・土星の五星が由来であるという考え方の2つの説があります。
五つの要素の意味
木
植物を原料とするすべての物質を指します。
- 暖かい気
- 春
- 東
を象徴します。
火
火や熱を指します。
- 熱い気
- 夏
- 南
を象徴します。
土
大地や、生成・腐敗といった土の作用全てを指します。
- 湿った気
- 季節の変わり目
- 中央
を象徴します。
金
鉱物や金属で作られた物質を指します。
- 涼しい気
- 秋
- 西
を象徴します。
水
すべての液体を指します。
- 冷たい気
- 冬
- 北
を象徴します。
相生・相剋
上記の五行は、お互いに影響を与え合う関係であるという考え方が「相生(そうしょう)」と「相剋(そうこく)」です。
相手の要素を補い強める影響を与えるものを「相生」、相手の要素を抑えて弱める影響を与えるものを「相剋」と言います。
四柱推命の鑑定においても重要な考え方です。